布製バッグに染み込ませた覚醒剤約1キロを中米グアテマラから密輸しようとしたとして、東京税関は、アメリカ国籍の女(27)を関税法違反容疑で東京地検へ告発し、23日に発表した。
税関によると、女は密輸グループと共謀して8月14日、グアテマラから東京都渋谷区の民泊施設宛てに、覚醒剤約1キロ(末端価格約6400万円)を染み込ませた布製バッグ10個を郵送し、密輸しようとした疑いがある。認否は明らかにしていない。
同様のバッグは告発容疑も含めて計20個見つかり、外布と内布の間に中綿が入っていた。税関は、液体に溶かした覚醒剤を中綿に染み込ませ、乾燥させたとみている。
女は7月30日に観光目的で入国。荷物は8月9日と11日にグアテマラから発送され、航空機で同12日までに成田空港へ到着した。同14日に税関が検査し、覚醒剤と判明。警視庁が10月2日、覚醒剤取締法違反容疑などで女を逮捕していた。
東京税関が今年1~6月に摘発した覚醒剤密輸事件(未遂を含む)は146件で、計431キロを押収しており、前年同期比で件数は約2倍、押収量は約3倍に増えている。中南米からの密輸が目立つといい、担当者は警戒を強めている。(御船紗子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル